6月10日、ついにソニーのBRAVIA 2022年モデルが発表されました。
半導体不足やら何やらの事情で、全体的に例年よりも遅れがちではありますが。
ますますパワーアップしての登場です。
こちらでは、フラッグシップモデル2機種の画質
についてご紹介しております。
型番は、こちら。
液晶テレビ XRJ-65/75/85X95K
有機ELテレビ XRJ-55/65A95K
前フラッグシップモデルのX95Jシリーズ・A90Jシリーズと、どこがどう変わったのか。
詳しく見ていきましょう。
2021年有機ELモデルの情報はこちら!
ashitatenkininaare.com
ソニーが誇る認知特性プロセッサー「XR」は、今回も継続して搭載されています。
それに加えて、X95Kシリーズ(液晶)には噂のMiniLEDが搭載されます。
A95Kシリーズ(有機EL)はOLEDからQD-OLEDに華麗に変身!
QDとは、量子ドットのこと。
量子ドットはハイセンスやTCL、シャープの液晶テレビでも使われていますので、ご存知の方も多いでしょう。
特にシャープは、量子ドット × MiniLED搭載のDP1/DX1シリーズを、「新世代液晶」として2021年12月に発売。
「明るいが正義!」の人達から絶賛されてますよね。
この量子ドットとMiniLEDが、BRAVIAの新モデルを語る上で重要なキーワードとなってきますよ。
MiniLEDとは?
量子ドットとは?
分かりやすくまとめてみました。
液晶モデル XRJ-55/65/75/85X95K
たくさん配置されていればより明るくなりますし、明暗のコントロールもこのバックライトの駆動にかかっています。
MiniLEDの電球は、従来のLED電球よりめっちゃ小さくて、なんと100分の1くらいなんだそうです。
MiniLED搭載のテレビには、このめっちゃ小さいLED電球が、画面いっぱいににびっしりと敷き詰められています。
このMiniLEDが、「ほぼ有機」と讃えられたソニーのプレミアム液晶テレビに投入されます。
XRによるリアルな描写が、MiniLEDの活躍によってますます凄いことに!
小さな電球が細やかに駆動することで光の拡散が抑えられ、明るいエリアと黒のエリアがより効果的に描き分けられるようになります。
構造上バックライトと液晶の距離がぐんと近くなったため、今まで以上にエリアを絞り込んで輝度を上げることが可能になりました。
また、コントラストブースターの強化により、ピーク輝度はX95Jシリーズの1.5倍に。
明から暗へのコントラストが、今まで以上にダイナミックかつ繊細になりますね。
更に細かいお話をいたしますと、X95JのLED電球は蛍光材でコーティングされた白色LEDだったのに対して、X95Kはコーティングなし。
青色LEDのままです。
びっしりと敷き詰められたブルーのMiniLEDは、シート状の蛍光材(量子ドット層)を通過することで、純度の高いRGB(3原色/赤緑青)の光子に生まれ変わります。
量子ドットについては、後ほど詳しく説明いたしますが…
そうです!
ソニーのX95Kシリーズも、実はシャープと同じくMiniLED × 量子ドットの「新世代液晶」だったのでーす。
悩んでた人。スッキリしました?
MiniLEDと量子ドットを搭載したニューモデル XRJ-65X95K/75X95K/85X95Kの発売日は、も少し先の9月頃の予定。
気になるお値段ですが。
ちょっとお高いですよ。
XRJ-75X95K 参考価格 税込79万円前後
XRJ-85X95K 参考価格 税込90万円前後
X95Jシリーズよりもかなり値上がりしてる!
量子ドットやMiniLEDは、まだまだコスト高なんでしょうね。
でもその分、ソニーの液晶テレビ史上最強画質ですので。
量販店界隈では、「もうこれ、有機じゃなくてもいいじゃん」という感想も出ております。
ソニーがX95Kシリーズのことを「新世代液晶」と言わないのは、ソニー的には量子ドットが「新世代」ではないからだと思われます。
かつての「トリルミナスディスプレイ」で、既に量子ドットの技術を採用してました。(2013年 X9200Aシリーズ)
その後、プロセッサーの開発が進み、更なる高色域・高コントラストが実現されるようになりました。
X95Kシリーズがパワーアップしたのは、量子ドット云々より、認知特性プロセッサー「XR」の進化によるところが大きいのです。
今回のKシリーズは、有機ELモデルに量子ドットを取り入れたことが画期的なのです!
有機ELモデル XRJ-55/65A95K
続きまして、A95Kに用いられている量子ドットについてもっと詳しく。
液晶テレビの仕組みを例にして、説明しましょう。
量子ドットでない一般的な液晶テレビは、LED電球の光を液晶パネルで調節し、カラーフィルターを通過させることで発色させています。
白く発光して見えるLED電球ですが、元々はブルー。
RGB(三原色/赤緑青)の要素を持つ蛍光材でコーティングされて、白くなっているのです。
この光を、カラーフィルターの前で待ち構える液晶パネルがバシバシ容赦なくカットしていきます。
赤が必要な時は、緑と青の光を吸収!
緑が必要な時は、赤と青の光を吸収!
青が必要な時は、赤と緑の光を吸収!
青の要素が元々強めなのに対して、赤と緑はその半分以下。
純粋な赤や緑を抽出しようと絞り込むと、かなりの量の光が失われることになります。
液晶パネルのシャッターをゆるめて明るさを優先させると、中途半端なヘンな色になってしまいます。
赤色に黄色が混じって、何だかオレンジ色っぽくなったりするのです。
オリ○ンとかアイリス○ーヤマの液晶テレビが、やたら黄ばんで見えるのはこのあたりに原因があるのでしょう。
効率が悪いですよね。
赤も緑も、全力で出てほしい!
この問題を解決すべく登場したのが、量子ドットの技術です。
光の粒子の波長とは、つまり色のこと。
テレビに用いられる量子ドットシートには、「青の光を純度の高い緑に波長変換する量子ドット」と「青の光を純度の高い赤に波長変換する量子ドット」が入っています。
どちらの量子ドットにも触れなかった光の粒子は、青のまま放たれます。
こうして青色の光源は、量子ドットシートを通過することで、高純度の三原色の要素を持つ白い光(※液晶テレビの場合)に生まれ変わるのです。
もう無駄に光を失うこともありません。
結果、明るくて高色域!
従来よりも、現実的で鮮やかな色再現が期待出来ます。
この量子ドットの技術を生かした新型パネルが、ソニーの有機ELモデル(A95Kシリーズ)に使われています。
果たしてその効果とは。
一体どのようなものでしょうか。
有機ELテレビには、LED電球のバックライトは入っておりません。
代わりに有機EL素子(OLED)というものが発光しています。
この光は、従来の有機ELテレビだと白色。
液晶テレビと同じように、RGB(三原色/赤緑青)それぞれの要素を持っていて、カラーフィルターを通過することで各色に変換されます。
ここで不要な色は吸収されてしまうため、光のロスが生じます。
光のロスは輝度の低さにも繋がります。
A95Kシリーズに使われているのは、青色OLED
青色の光源を、新型パネルの量子ドット層で波長変換させるのです。
RGB(三原色/赤緑青)の光がダイレクトに出て来るので、カラーフィルターも必要ありません。
白色OLEDでは、RGB(三原色/赤緑青)+明るさ稼ぎのためのW(白)が追加されているのに対して、青色OLEDでは純粋にRGB(三原色/赤緑青)のみになります。
白が混ざらないため、より自然界の色彩に近い発色になるというわけです。
え、じゃ白い色は出せないの?と不安になったあなた。
ご心配なく。
光の三原色は、すべてが混ざると白になるのです!
量子ドット(Quantum Dot) × 有機EL(OLED)で、QD-OLEDと呼ばれています。
ちなみに量子ドット液晶は、QLEDです。
ややこしいー。
さて、ソニーの認知特性プロセッサー「XR」がQD-OLEDと出会ってしまいました。
前モデルA90Jシリーズに関する記事でも、「精細さとは何か」についてわたしは長々と書き綴っておりますが。
やっぱり超えてきましたね。A95Kシリーズ!
人間の脳のように映像を認識する「XR」が、ピュアな光の3原色を操って作り出す世界。
A95Kシリーズの色彩輝度は、QD-OLEDパネルを使用することで従来比200%拡大したとのこと。
これを見ることは、すごい体験ですよ。
光あふれる液晶テレビ(X95Kシリーズ)の映像も美しいですが、A95Kシリーズの「肉眼で見るリアルの限界をテレビが超えていく感覚」はなかなか得られるものではないでしょう。
音響面でも、もちろん引き続きアコースティックサーフェス オーディオプラスの立体音響を楽しむことが出来ます。
ソニーの有機ELモデルは、画音一体を追求したスペシャルなテレビです。
究極の没入感を、どうぞお試しあれ!
A95Kシリーズが量販店の店頭に並ぶのは、もう間もなく。
7月下旬の予定です。
楽しみ!
XRJ-65A95K 参考価格 税込66万前後
こちらも前モデルより爆上がりしております。
このご時世、正直厳しいですね。
でも、見たらきっと欲しくなる!
お店やメーカーのキャンペーン等を利用して、お得にご購入下さいませ。
・リモコンのボタンにDisney+が追加。
・外付けHDD用の録画ボタンも追加。
・ソニーピクチャーズの映画2年間見放題のBRAVIA COREアプリも継続。
・BRAVIA CAMなるものが新登場!(A95Kシリーズには付属)
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