2024年秋。
家電量販店のテレビ売り場には、各メーカーのおすすめモデルがずらりと勢揃いしています。
サイズも最大100インチ!
久しぶりに足を運んだ人なら、テレビの種類の多さにびっくりされるでしょうね。
この記事では、「テレビは有機EL派!」の人向けに、ソニーのおすすめモデル XR80シリーズのご紹介をしております。
テレビ選びの参考にして頂けると嬉しいです。
※以下この記事では、 「BRAVIA」は4Kモデルのみを指しています。
BRAVIAのラインナップ
まずは、BRAVIAの2024年新モデル、継続モデルについて軽く触れておきます。
4K OLED(有機EL)
A95Lシリーズ
サイズ展開 55インチ/65インチ
BRAVIAの有機ELと言えば、量子ドット(QD-OLED)
2022年に発売されたA95Kシリーズが終了し、A95Lシリーズに引き継がれました。
前モデルよりもピーク輝度が200%アップ、より色鮮やかになりました。
これは比較すると誰でもはっきりと分かるレベル。
正直もうコワイくらいです。
こんなに艶やかで鮮やかで、輝くようなテレビは未だかつて見たことがありません。
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BRAVIA8/XR80シリーズ
サイズ展開 55インチ/65インチ/77インチ
今回、事実上の主力となるのがこのモデルでしょう。(A95Lが高すぎる…)
BRAVIA8(ブラビアエイト)って呼んでね、とのことです。
こちらもピーク輝度が最大120%アップ。
元々4色ピクセル(RGB+W)特有の見通しのよい明るさを持っています。
特筆すべきは、わたしの大好きなソニーの認知特性プロセッサー「XR」が進化していること。
よりソニーらしい精細感が増しております。
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進化版「XR」が搭載されているのは、このBRAVIA8と、BRAVIA7(ブラビアセブン)・BRAVIA9(ブラビアナイン)のみ。
上で挙げたA95Lシリーズには非搭載となります。
4K Mini LED(ミニLED液晶)
BRAVIA9/XR90シリーズ
サイズ展開 65インチ/75インチ/85インチ
圧倒的高輝度、高コントラストを誇ったソニーのミニLEDモデル X95K・X95Lシリーズも、ますますパワーアップ。
新たなフラッグシップモデル BRAVIA9(ブラビアナイン)として堂々君臨します。
進化版「XR」を搭載し、X95Lシリーズと比較してピーク輝度が最大150%アップ。
バックライトの分割数も最大3倍に向上し、より豊かな色域を得ています。
スピーカー部分もビームトゥイーター(上方)が追加されました。
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BRAVIA7/XR70シリーズ
サイズ展開 55インチ/65インチ/75インチ/85インチ
こちらは今回初登場。
X95Lとほぼ同等の輝度を持ちながら、パネル表面の加工がちょっと違う。というモデルです。
悪い言い方をすると廉価版ですね。
X95K・X95Lに見られた視野角の広さがありません。
横から見ると白くなっちゃう、あの感じです。
お値段は少し控えめ。
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4K 液晶
50X90K・55X90L・65X90Lは継続モデル。
いわゆる普通の液晶テレビ。
かつては直下型LEDというだけでプレミアムなモデルになれたのに。
時代は変わりましたね。
とは言え、無敵の「XR」を搭載しておりますので。
BRAVIAのラインナップにおいて地位が低いというだけ。
他メーカーの上位モデルと互角に戦える十分なポテンシャルを秘めたモデルです。
X80L・X85Kシリーズも継続。
どちらも「XR」非搭載、エッジ型LEDモデルです。
サイズ展開が43インチ/50インチ/65インチ/75インチ/85インチと幅広く、お値段もお手後頃。
X80Lシリーズは「倍速なし」ですが、モーションフローを「強」に設定することでかなり改善されます。
43X80Lは色濃いめのはっきりくっきり系で、視野角も広く、売り場でかなり目立ちますよ。
50インチ以上になると、この活きの良さが保てなくなるのが残念なところです。
X85Kシリーズは「倍速あり」
4K120fpsとVRRに対応しておりますので、プレステ5ユーザーならこちらがおすすめ。
こちらも43インチが最も美しい。
視野角は広くないですが、X80Lよりも繊細な階調表現が出来ます。
85インチのみ、直下型LED。
以上、2024年秋のBRAVIA(4K)一覧でした。
絶対的王者A95Lを担ぎ、BRAVIA9・8・7が牽引していく形です。
BRAVIA8/XR80に注目!!
では、BRAVIA8/XR80シリーズにスポットを当てていきましょう!
BRAVIA的には2番手の有機ELモデル扱い。
ですが。
それはあくまでBRAVIA内での順位。
このBRAVIA8は、実は他メーカーのトップモデルに匹敵するモデルなのであります。
BRAVIA8/XR80シリーズってどんなテレビ?
ホワイトOLEDを採用した有機ELテレビ。
白く発光する有機EL素子をカラーフィルターで発色させます。
ピクセルの構成はRGB+W(赤緑青+白)の4色。
白エリアでは4色を同時に発光させるので、クリアな明るさ表現が得意です。
色彩輝度(色そのものの明るさ)の高さにも定評があり、有機ELテレビでは難しい自然な光を感じる画(え)作りを実現しています。
ソニー独自の超解像技術により、曖昧になりがちな細部や暗部、背景の描写も驚くほど精細に。
これは他メーカーのテレビと比較すると納得して頂けるでしょう。
こちらはソニーのXR80シリーズと、パナソニックの最上位機種Z95Aを比較してみた画像です。
ある映画のあるシーンの背景の一部を切り取ったものです。
XR80がびっしりと細かく描き込まれているのがよく分かりますね!
全体的な明るさは、マイクロレンズ搭載のZ95Aの方が白エリアを照らし上げるため当然強いのですが。
美は、細部に宿るのです。
パッと見の明るさとか、色の濃さとか、そういう分かりやすいものだけで画質は判断するものではありません。
同じデータを使って、どこまでリアルな映像を精製出来るかは、各メーカーのプロセッサーエンジンによって差があるのです。
そこをお見落としなく!
音響は、ソニーの初代有機ELモデル以来大好評の、画面が振動するアレ。
Acoustic Surface Audio+(アコースティックサーフェス オーディオプラス)となっております。
実用最大音出力は50wで、パナソニックの最上位モデル Z95Aシリーズの3分の1程度の数値ですけどね。
そこはソニーですから。
勿論デジタルアンプのめちゃくちゃいいのを仕込んでありますよ。
是非、店頭で聴き比べて頂きたいのです。
音の立体感とは何か?
どうぞご自身の耳で、ご体感下さいませ。
この画音一体の隙のない仕上がりは、「有機ELだから」「アコースティックサーフェスだから」というよりも。
認知特性プロセッサー「XR」の力によるところが大きい。
「XR」が目指すのは、とにかくリアルであること。
「XR」搭載BRAVIAは、人間の目が見るように、人間の耳が聴くように、映像と音をテレビで再現しようとしているのです。
BRAVIA8/XR80シリーズの進化ポイント
前モデルA80Lから、どこが進化したのでしょう?
ざっとまとめてみましたよ。
・ピーク輝度が120%アップ→より高コントラストでリアルな映像に!
・ボイスズーム2からボイスズーム3にアップデート→人の声のみをより正確に絞り込めるようになりました!
・スタジオ画質モード(Studio Calibrated)を追加→Netflix・Amazonプライム・SONYピクチャーズコアのコンテンツを、製作者の意図に沿った画質で再現。
・BRAVIA Connect アプリ対応→スマホのアプリでテレビを操作出来ます。 ※ホームシアター(対応機種)も操作出来ます!
・A80Lよりもちょっぴりスリムになって、壁掛け設置時の隙間が約30%縮小されました。
・スタンドデザインが3wayから4wayに→スタンドを内側に設定時でもサウンドバーを乗っけて設置することが出来ます!
・WiFi 6に対応
・ECOメニューがアップデートされました!
画質・音質以外でも、着実に進化していますね。
次の項目では、現在にフィットした便利機能についてもご紹介していきましょう。
BRAVIA8/XR80シリーズの便利機能
ECOメニューのアップデート
ソニーにECOは似合わない?
いえいえ。
そんなことはないんです。
2024年モデルでは、ECOメニューの表示が改善されました。
2023年モデルまでは、複数あるECO関連の設定をそれぞれ個別に開いていく仕様でしたが、2024年モデルでは【ECOメニュー】に集約しています。
【ECOメニュー】に含まれるのは、次の8項目。
【かんたんECO設定】
【省電力設定】
【環境光による自動画質調整】
【無操作電源オフ】
【視聴中の無操作電源オフ】
【消費電力量のレポート】
【消費電力を下げる使い方】
【消費電力の値について】
クイック設定からECOメニューを開くと、現在の「消費電力○○w」という表示が出ます。
更に【消費電力量のレポート】を開くと、年間・月間・週間・1日の消費電力量のレポートを見ることが出来ますよ。
ブラビアみまもり
LINEと連携することで、BRAVIAの使用状況を把握したり、BRAVIAの画面上にLINEメッセージを送ることが出来ます。
「○時に帰るよ」とか「宿題は終わったの?」とかね。
更に、外出先からでもテレビの使用を一時的に制限することが出来ちゃいます。
ロックが掛かると、暗証番号がないと解除出来ない。
つまりテレビが使えない状態に!
お留守番中の子供達にとってはオソロシイ機能ですが。
ゲームやYouTube漬けになるのを防げますね。
BRAVIAの使用状況は、時間帯別にグラフで表示されます。
テレビ放送・外部入力(レコーダー、ゲームなど)の視聴時間は勿論、YouTubeやNetflixなどアプリを使った視聴も、アプリごとに細かく表示。
子供達、もはや言い逃れ出来ませーん。
スマホの画面をテレビで簡単共有
「スマホの画面をテレビに映したい!」という方は多いですね。
未だにテレビとスマホを有線で繋ごうとする方が一定数いらっしゃいますが、ネットワーク環境があればそんなものは不要。
BRAVIAとスマホを同じWiFiに接続することで、スマホのコンテンツを共有することが可能ですよ。
iPhoneの人は【Apple AirPlay2】を使って。
Androidの人は【Google Cast】を使って。
簡単にスマホの画面をテレビ画面で共有出来ます。
クイック設定で自分好みにカスタマイズ
最近のテレビは機能や設定がありすぎて混乱しますよね。
ソニーの4K BRAVIAは、リモコンの【クイック設定】でよく使う機能や設定だけを一覧表示させることが可能です。
これにより、設定画面を開いて~、メニューを選んで~、小メニューを選んで~…という煩わしさから解放されます。
設定もとっても簡単。
【クイック設定】の【編集】を開き、表示させたい機能・設定に✔を入れるだけ!
こちらが全メニュー。
たくさんある中から、よく使うものだけを【クイックメニュー】として設定します。
【設定】
【ブラビアからのお知らせ】重要なお知らせや便利な機能と使い方、サポート情報などが見られます。
【画質と音質】
【画質設定】
【視聴シーン】映像/静止画・ゲーム・PCから選択出来ます。
【画質モード】ダイナミック・スタンダード・シネマ・プロフェッショナル・おさえめ・フォト・IMAX Enhanced から選択出来ます。
【明るさ】最大・45・40・35・30・25・20・15・10・5 で調節出来ます。
【省電力設定】
【環境光による自動調整】
【ボイスズーム】人の声の帯域を聞こえやすく調節出来ます。最大・5・4・3・2・1・0 の7段階。ホームシアターで出力中にも使えます!
【音声出力】テレビスピーカーとホームシアターの出力を切り替え出来ます。
【3Dサラウンド】ソニーのネックスピカーNS7・AN7使用時に設定出来ます。
【ネットワーク】
【Bluetooth】BluetoothのON/OFFやペア設定が出来ます。
【ユーザー補助】色反転・グレースケール・電源オン時の音量・メニューの表示時間 が設定出来ます。
【TalkBack】Googleの音声読み上げ機能。画面に表示している機能・設定の文字を読み上げます。
【文字の拡大】入力切替や選択中の機能・設定を、画面上部に大きな文字で表示。
【音声読み上げ】行われている操作を音声で読み上げます。
【色反転】明るいエリアを暗く、暗いエリアを明るく反転させます。
【グレースケール】カラー映像をモノクロ映像に。
【ECOメニュー】ECO関連のメニューがまとめてあります。上記の「ECOメニューのアップデート」をご参照下さいね。
【保護者による制限】アプリの使用制限・指定された時間帯のテレビの使用制限・近すぎアラート(BRAVIAカム接続時)・ブラビアみまもり(LINE連携)の設定が出来ます。暗証番号の設定も可。
【消画】映像をオフにして、音声出力のみにします。
【スリープタイマー】15分・30分・45分・ 60分・90分・120分で設定出来ます。
【オンタイマー】指定した時刻に自動で電源オン。チャンネルも指定出来ます。
【アラーム】時刻・繰り返し・日付・音量が設定出来ます。
【電源オン時の画面】Google TVのホーム画面 or 前回使用した入力の画面 に設定出来ます。
ホームシアター(対応機種)を接続すると、ホームシアターの設定も追加されます!
【ナイトモード】
【サブウーファー音量】
【リアスピーカー音量】
テレビを使う人、環境によって、どのメニューをクイック設定にするかは変わってきますね。
伝え切れない!
いかがだったでしょうか。
わたしの記事ではいつも、画質画質音質音質ばっかり言っておりますが、今回は別の切り口でもBRAVIA8/XR80シリーズのプッシュポイントをお伝えしてみました。
結果、とても伝え切れない!
BRAVIAカムとか。ハンズフリー操作とか。プレステ5とか。今回はスルーです。
また別の機会に!
十分な説明ではなかったかもですが、多くのユーザーが「自分のためのテレビ」と思えるような、至れり尽くせりの仕様となっているのは確か。
あ、今回もスタンド部分はスイーベルではありませんので。
そこは悪しからず。