喋りすぎる猫

【ミドル編】

「家電量販店で値切りに成功!!店員を落とす必殺トークを伝授します!!」とか言ってるのを真に受けてるあなたへ(続き)

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前回の続きです。
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値切り交渉術師の唱える値切りの技を、ネチネチと潰していくという企画です。
以下①~⑦は、術師が世に垂れ流しているコンテンツから、わたしが適当にまとめたものです。

 

①欲しい商品を決定し、ネットで最安値を調べておく

 

②競合店のチラシ、または見積もりを持参

 

③「この後○○店(競合店)にも行ってみる」と言って焦らせる

 

④購入予定額よりもかなり安い値段をふっかけて、その店の底値を引き出す

 

⑤値切り交渉する相手は「管理職」を狙う

 

⑥週末、売り上げが足りてなさそうな店員を見定めて追い詰める

 

⑦最後の切り札(処分費込み、別の商品を追加、ポイント付与、など)を用意する

 

今回は②と③あたりを攻めていきましょう。
競合店のチラシを持参するネギちゃんというのは、まだまだ可愛いですね。
だって家電屋のチラシなんてものは、値切られることを前提に大抵少し高めに設定されているもの。
しかも、チラシを見るすべての人に対して平等な値段です。
特価に見せかけた定価といってもよいでしょう。

 

店が嫌うのは、見積もりです。
正確には、店に見積もりを出させて、それを競合店での値切りの材料にしようとするネギちゃんの心根です。
今回は、ちょっと単細胞系ネギちゃんの登場です。

 

「この店で一番安い値段出して。次の店と比較して安い方で買うから」

 

いますよねー、こういう人。
この店で一番安い値段?
なんで?
なんで初対面のあなたに?
店側は困惑します。
ネギちゃんの頭の悪さ、想像力のなさに。

 

ここでA店がどんなに値段を下げても、ネギちゃんはそれをB店に持ち込んで更に値切るつもりです。
ネギちゃん本人がさっきそう言いましたね。
そういうこと、どうしてバラしちゃうのかな?
どういう作戦?
それで店員が張り切って、とびっきりのの金額を出すとでも?
ないない、ないですよ。

 

仮にA店が出血大サービスの大特価を出したとして。
次のB店の対応は2択。
応じるか、断わるか。

 

大赤字を出してまで手を出す案件ではないと判断すれば、サクッとお断り。
応じるのであれば、同じく価格で対抗します。
トントンなら、ギフト券やポイントで差をつけてくるでしょう。
そう、ジャンケンは後出しが勝つに決まっているのです。

 

ではこんな時、ジャンケンの先出しをさせられるA店は、どう対処するのか。
ぜんぜん本気出してないお見積もりをお渡しいたします。
試合放棄ですね。
そして呪いをかけます。
「次の店でオマエは1円でも余分に多く金を払え」

 

ネギちゃんからA店の見積もりを見せられたB店は、よっぽど勘が悪くない限り相手の試合放棄を感じ取るでしょう。
ライバル同士、お互いの価格調査は徹底的に行っているもの。
敵のやる気のない数字にはすぐに気づくのです。

 

B店においても、ネギちゃんのぞんざいな態度は変わりません。
ガニ股に大きく脚を開いて椅子に腰を下ろし、腕を組んで店員を待ちます。
自分のやり方は賢いと自信を持っているので、その姿は堂々たるものです。

 

果たしてB店は、通常値引きの範囲内でまんまとネギちゃんに商品を買わせることに成功しました。
一軒目のA店が試合放棄してくれたおかげです。

 

元々A店の方が、保証やアフターサービスが充実している分、相場より少し割高な設定になっているとしましょう。
ネギちゃんのマニュアルでは、価格競争においては高い方の店(A店)から攻めるのが吉となっています。
A店の力一杯の最安値に、安さで勝負のB店は無理をしてでも対抗するという筋書き。

 

しかしこれも、A店が頑張ってくれないと成り立ちませんよね。
考えの足りないネギちゃんは、横柄な態度で両方の店から嫌われた上に、自分から手の内を明かしてしまいました。
そのため、思い通りにA店とB店を競わせることが出来ませんでした。

 

家電量販店の店員は、値段を弾き出す機械ではありません。
デリケートで複雑な感情を持った人間です。
決して侮ることなかれ。

 

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